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HOME > 白川文庫 [l] > カツヒコ・アラカルトTOP[f] > 白川勝彦の世の中つれづれ談義 > 2010年10月23日 (第17回)

ラジオつれづれ草 リスナーから

あの白川さんの声がラジオから流れて懐かしく聞きました。今の政界には存在感のある人が少ないし、日本をどうしたらいいのか、大局的に示せる人がいません。今更、白川さんの政界復帰を望むのは無理かもしれませんが、直言や箴言を期待しています。

(横浜市・男性・66才)

 白川勝彦の世の中つれづれ談義   2010年10月23日 土曜日 (第17回)

武富士破たん〜貸金業者の倒産は珍しくない

話者名話の内容
武富士破たん〜貸金業者の倒産は珍しくない
小泉今週はどのような話題をお話いただけますか。
白川武富士の経営破たんのお話をしましょう。
消費者金融最大手でしたから、債務を抱えている人は気になる報道でした。債務整理を手掛けている私にとっても大きなニュースでした。
9月28日の会社更生法申請から一か月経ちましたが、いろいろな問題を提起しましたね。
話者名話の内容
  武富士の最初のテレビCMは、黒いタイツの女性ダンサーが踊っていて話題になりましたね。最近は、逆に過払金が大きくクローズアップされ、その請求が増えて武富士の経営を圧迫したとされています。
ただ現在、消費者金融と取引されている人で、過払金が発生したケースは少ない。だから、過払金返還請求が殺到したから武富士が立ち行かなくなったというのは、短絡した見方ではないか。私も武富士と交渉をしていますが、最近は、会社としての体をなしていないと感じることが多かったですね。だから、過払金の負担もあったでしょうが、会社として何かが欠けていたのではと思います。
ただ、貸金業者の倒産は珍しいことではありません。倒産まではいかなくても、過払金返還を求めても、半分も返せないという業者も多い。それはまだいいほうで、全く返せる体力が無いという業者も数多くあるんです。
肝心要の業者が立ち行かなくなったら、たとえ過払いがあってもそれを取り戻せない状況になりつつありますね。
小泉武富士の破たんで、自分にも過払いがあるのではと思った人もいるのではないですか。
白川債務整理を長年やってきて思うのは、過払金が戻ってくる人はラッキーだということです。
大手の貸金業者の場合、10年とかそういう長期の取引があって初めて過払金が発生するわけですし、長く付き合いがあっても、銀行からの借金には一切過払いは発生しません。まだ2、3年の借金を持つ若い人が来て、「先生、私の過払金はいくらですか」という。そこで私は言うんです、「それを言うのは10年早い」と。
私が強調したいのは、すべて借金を返して、どうも過払金があるらしいという人は、借金を返すという一番苦しい時期を終えたわけで、過払いは長年返済に苦労したその人へのご褒美なんです。
そうではなく、現に、残債を抱えて月々給料の半分をその返済に回さなければいけない人が実際ははるかに多い。その人たちの月々の返済をどうしたら減らせるかという債務整理の仕事に、私は最大のやりがいがあるんですよ。
多重債務者を安易に自己破産させていいのか
小泉番組の後半は、お金に関する法律と生活経済の悩み事について、白川さんからアドバイスをいただきます。
武富士の倒産は白川さんのお仕事に影響がありますか。
白川白川・小泉 放送対談中の表情写真多少はありますね。
すでに報道されているように、武富士関係で発生している過払金が減額されるということはあるかもしれませんね。
ここで知っていただきたいのは、6月の貸金業法の改正で、貸出し金利が利息制限法に下げられましたが、それまでの高い金利がすべて下がったわけではないということです。いまだにそれまでのグレーゾーン金利のまま取引が続いている貸金業者もありますから。
つまり、貸金業法の改正にあたって、法律上は「昔の契約条件はそのままでいい」ということになっているんです。
確かに大手の貸金業者は自動的に金利を利息制限法の枠内に下げていますが、下げていない中小の業者や大手業者の支店もある。
ですから、武富士も会社更生手続きに入り、管財人のもとで、改めて法定金利に沿って債権(貸金)を計算し直しますから、その意味では弁護士に依頼しなくても、返済額が減るケースも出てくると思います。
武富士に対し過払金がある人は、それが減るのではないかと心配かもしれませんが、たとえ過払金が無くても、返済額が減ることで助かる人のほうが多いのではないかと、私は見ています。過払金がある人より、それが無くこれからも武富士に返済を続けなければならない人のほうが何倍も多いわけですから。
小泉専門家の見方は違いますね。
白川世の中、表があれば裏があるんですよ。
それから、この番組を聴いている人に改めて言いますが、債務整理で過払金があるケースは稀であり、現在、生活ができないほど返済がたいへんな人をどう救うかですね。
弁護士が中に入って、破産する前に、いろいろと債務整理の方法を考え実行できますから。債務整理というと、過払金返還か自己破産かという短兵急な判断の印象がありますね。弁護士や司法書士の債務整理の広告を見ますと、多重債務者の誰れにも過払金があるような印象を受けるものも多い。
また、安易に自己破産を進める弁護士もいると聞きますね。過払金返還請求や自己破産、この両方の方法は弁護士にとってメリットが大きい。過払金を取り戻せば成功報酬としてその一部が入る。自己破産の場合も、裁判所に申請するだけで破産手続きの費用がもらえますから。
私には、それでいいのかという疑問は常にあります。弁護士には依頼者を救うという責任がありますから、過払金があるケースを選択したり、自己破産を勧める傾向が一部にあることに、私たち弁護士界が自戒し、襟を正していかなければなりませんね。

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