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闘いの現場から何を読み解くか。

15年09月25日

No.1784

前3回に亘り、「<目撃> 憲法9条と国会は、こう破壊された。」を“連載”した。レポーターではない素人の私が、安保関連法案が“処理”される最後の3日間を、できるだけ現場に行って、そこで行われた演説や行動を見た理由を、まず話そう。国会の採決は、極めてデジタルである。可決されたか、否か ─ 賛成何票対反対何票というのものだ。

しかし、そのデジタルな結果に至る過程が重要なのである。誰からどのような意見が出され、誰がそれにどう答えたか。そして、採決はどのようになされたか。反対する側は、命懸けで行動するのである。否、そうでなければならない。国会の規則に従って、多数派がこれを否決するのは、簡単なことである。しかし、そこに問題があるのだ。ギョッとする人もいると思うが、ガンジーの言葉に「私は多数決原理に反対である」というものがある。この言葉に接して以来、「多数決で決めることは、決して万能でない」と、私は考えるようになった。

今回、政府から提出された安保関連法が憲法に違反するかどうかなど、果たして、多数決で決められるのだろうか。憲法が示している法理によれば、憲法に違反する法律を国会は制定することができず、仮に国会で制定されたとしても、“無効な法律”なのだ。この法律によって国政を行うこともできなければ、国民を従わせることもできないのである。

自公“合体”政権が衆参で多数を持っていたとしても、多数決によって無効な法律を作ることは、絶対にできないのだ。いくら“丁寧に説明”したからといって、無効な法律は、どこまでいっても無効なのである。もし、これを政治的に解決する方法があるとすれば、今回の安保関連法案の是非を争点にして総選挙を行い、国民の過半数がこれを是とした場合のみである。だから、私は永田町徒然草No.1776「総選挙で決着を付けるのが正道」と主張したのである。安倍首相にそんな気概と度量を求めるのは、無駄であったようだ。

そして、安倍首相と自公“合体”政権は、たまたま国会に多数の議席を持っているのをよいことに、極めて乱暴かつファッショ的方法で、安保関連法案を“処理”した。これから各処から違憲訴訟が提起され、ここ数年間、選挙で安保関連法案の違憲性が争われることになる。極めて大胆に予測すれば、自民党と公明党は、その存立さえ危ぶまれるほど追い込まれるであろう。まず、来年の参議院選挙がそうなるだろう。

私は、国会に行っただけではない。全部の反対行動・抗議行動に参加した訳ではないが、話題となったほとんどの行動には、行った。この抗議行動から何を読み解くかは、ひとえに政治的感性による。その現場に立たずして、この抗議行動の意味するところを読み解くことは、できない。これから、選挙協力を含む野党共闘や野党結集が模索されるが、それは、今回の抗議行動の現場を読み解かずして、決して進まない。大衆の心を鷲掴みにする政治力がなければ、政治的大事は成し遂げられない。

安倍首相がまた、とち狂ったことを言い出した。“一億総活躍社会”だとさぁ!?   担当大臣まで作って実現するんだってさぁ!?   国民の半数以上がソッポを向いているのに、どうして、“一億の心をひとつにする”ことができると言うんだ。こんな安倍首相をまだ支持している人たちが、30%以上もいるという。それは、北朝鮮並みのマスメディアのお蔭であろう。あまりこういうことは言いたくないが、まだ安倍内閣を支持している人は、いい加減にしてもらいたい。

このような状況を作っている責任のひとつに、野党の“不甲斐なさ”があることは、率直に言わなければならない。私に言わせれば、民主党をはじめとする野党は、勉強不足である。真剣さが足りない。謙虚さが足りない。努力不足でもある。しかし、耶律楚材の“一利を起こすは、一害を除くに若かず”を肝に銘じて、野党共闘に汗を流すことに専念すれば、その中で必ず、必要なものが生まれる筈である。野党も、正念場にいることを肝に銘じなければならない。これらについては、これから追々と述べることとする。

今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。





  • 15年09月25日 09時46分PM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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