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白川 勝彦

5   「自民党は自由主義政党だけでなく、
保守政党もやめてしまった」

1文字アキ自民党は自公連立によって、自由主義政党であることをやめました。

1文字アキそして同時に、保守政党であることをも、自民党はやめてしまったのです。自民党が保守政党であることを否定する人は、おそらく誰もいないでしょう。誰もが否定しない保守政党という面から見ても、自公連立は自民党の生き方に悖るものと言わざるをえないのです。

1文字アキ普通の意味における保守政党である自民党が、一番大切にしなければならなかったのは、人間としての信義のはずです。ところが、公明党と連立を組んだことで、自民党は保守政党としての誇りすら放擲してしまったのです。典型的な例を一つだけ挙げましょう。

1文字アキ自民党は、平成八年十月に行われた総選挙において、新進党対策として政教分離のキャンペーンをかなり派手に行いました。そのキャンペーンの総大将が、当時、自民党の組織広報本部長であった亀井静香氏です。亀井氏は「憲法二十条を考える会」の会長として、宗教団体に向けた平成六年二月十八日付書簡の中で、次のように言いました。

1文字アキ「さて、政治は国家、国民の安全と、福祉の向上に全責任を持つことでありますが、その前提は、国民一人ひとりの自由な意思が尊重されることであり、言い換えれば『心の自由』を確保することであります。
1文字アキしかし、連立政権(細川連立内閣のこと−−筆者注)の誕生と共に、戦後幾多の先人が築き上げてきた『心の自由』を保障する『自由な社会』が、いま根底から崩れ去ろうとしております。
1文字アキなぜなら、極めて排他的な一宗教団体が、自ら支配する政党を政権与党に組み入れ、政治を壟断し、わが国を事実上支配しようとする構想を描いているからであります。特に、この度の政治改革法案の成立に伴う小選挙区比例代表並立制の導入によって、現実化する危険が切迫してまいりました。」

1文字アキこれが、自公保連立の中心人物の一人である亀井氏の言動であると知ったら、呆れる人も多いのではないでしょうか。

1文字アキさらに付け加えると、綿貫民輔氏(現衆議院議長)も、野中広務氏(前自民党幹事長)も、村上正邦氏(前参議院自民党議員会長)も、みんな 「憲法二十条を考える会」の役員として名を連ねていたのです。保守政治家の大幹部とされるされるこの人たちですら、この通りですから、あとは推して知るべしです。

1文字アキ政教分離をこれだけ主張していた政治家が、恥も外聞もかなぐり捨てて自自公連立・自公保連立へと流れていきました。もはや、そんな自民党に保守政党としての誇りなど微塵もないと言っても過言ではないでしょう。

「不自由非民主党」となった自民党

1文字アキ自民党がもっとも大切にしなければならない独立自尊の精神を失い、自民党の支持者にさえ失望を与える、公明党と連立を組むなどという不甲斐ない状態になってしまったのは、いったいなぜなのでしょうか−−。

1文字アキそれは、自民党があまりにも長く政権党だったからです。世界の先進自由主義国の中で、自民党ほど長く政権党であった自由主義政党はありません。これが、自民党を堕落させてしまった一番大きな原因です。

1文字アキいつの時代も、どこの国でも、政権というものには甘い蜜を求めて有象無象が集まってくるものです。そんなことをどうこう言うほど、私は単純な理想主義者ではありません。そうした有象無象も呑みこんで政権基盤を強化するたくましさがあっても、それが現実の政治というものだと思います。

1文字アキしかし、民主主義の国では、政党は選挙によって初めて政権を得ることができます。最初から政権党であることが決まっている政党など、どこにもありません。もしあったとしたら、それは独裁国家です。

1文字アキ政権に群がる有象無象には、政権を補強することはできても、政権を生み出す力はありません。政権を生み出す力は、その政党の理念や政策や生き方にあるのです。その理念や政策を支持する国民に支えられ選挙に勝ち抜くことで、初めて政権を手にすることができるのです。つまり、政党の命は、理念であり政策でありその党の生き方なのです。

1文字アキところが、自民党はあまりにも長く政権党であったために、政権に群がる有象無象の比率が高くなりすぎてしまい、自民党を勝利に導く理念や生き方の発信ができる政治家が少なくなってしまいました。

1文字アキ現在の自民党はそうした有象無象に乗っとられてしまいました。その結果自民党は「不自由非民主党」になってしまったのです。不自由非民主党に政権を担当させたら、早晩、日本は必ずや不自由非民主の国になってしまいます。それだけは許すことができません。

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