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2006年11月26日

歩くことから始める ─ その問題点

だいぶ前置きが長くなってしまった。しかし、これから述べることは、かなり極端なことである。過酷という人もあろう。そういうことをやり抜くためには、その動機がしっかりとしていないととても続けていくことはできない。いままで述べたことは私の健康生活を実践する動機なのである。決して無駄なことはないのである。

いよいよ本論に入ろう。やらなければならないことは、次の4つであった。

  1. 塩分を控える。一日6g未満。
  2. 体重を適切に保つ。
  3. 低強度の運動をする。
  4. たばこを断つ。
  5. 規則正しい生活をおくる。

Dのたばこをやめることを私は今回のターゲットから外すことにした。いままでの経験からいってそれはいまの私にはできないことで、たばこをやめることをターゲットとするとターゲット全体を実行しないことになると考えたからである。極端な全否定というのは、いいようで結局はダメなのである。自分にとって不可能と思われることを目標にすることは、その目標自体が間違っているのである。

私は、まずBとCをターゲットとすることにした。これは連動している。83キロの体重はまず落とさなければならない。そのためにはまず運動をしなければならない。低強度の運動は決して嫌いではない。国会議員だった頃、皇居を一周するジョギングをやっていた時期があった。苦しいというより楽しい思い出のほうが多い。探したらその時に着たトレーニングパンツなどがいっぱい出てきた。その時使っていたナイキのシューズもあった。これを着て、歩くことからまず始めることとした。最初は1時間くらい歩けばいいと思って始めた。1時間歩くというのはぜんぜん苦にならなかった。むしろ楽しかった。

今年の夏は本当に雨が多かった。梅雨は7月いっぱい続いた。梅雨は終ったといわれ、西日本では猛暑になっていると報道されていたが、東京ではあのギラギラと照りつける太陽はなかなか現れてはくれなかった。ギラギラと照りつける中で歩くと83キロの私などの場合、運動した後2キロくらい体重が減る。これは体重減そのものではないのだが、体重を減らそうとしているものには痛快であり愉快なことなのである。だから私は暑い中でもほとんど水も飲まずに運動していたが、今回はこれはやめた。血圧の本にこれは良くないと書いてあった。また熱中症にならないためにも水分は摂らなければならないと報道されていたからである。そのためにはウエスト・ポッシェットに水をいれたペットボトルをいれて持ち歩くのが一番いい。以前持っていたウエスト・ポッシェットは使い過ぎてダメになって捨てていた。だからデパートに行って買ってきた。店員が最初に勧めたのは皮製の15,000円のものであった。そんなに高いもの要らないと思い、4000円くらいのものにした。意外に高いんだなぁーと思った。

本格的な運動スタイルの服装をしてナイキのシューズを履き、水を入れたペットボトルのはいったウエスト・ポッシェットを装着して歩く。気分がいいものである。天気のいい日などすぐに汗が噴出してくる。ドンドン体重が減っていくような気がする。一時的にではあっても、汗となって体外にでた水分だけ体重が減っていることは確かなのだ。歩くだけだから何の問題もないようだが、それが意外にあるのである。まずコースの選定である。低強度の運動といってもブラブラ歩くのではない。やはり力強く歩くのである。

そうすると歩くコースを予め決めておいた方がいい。歩いて快適なコースの方がいいに決まっている。私はいま住んでいる近辺をブラブラとけっこう踏破してきたので知ってはいるが、本格的な歩きのためにはどのコースがいいのか、改めて試してみた。その際、空気のいいことも今回は重視することにした。ヘビースモーカーの私が、車の排気ガスを気にするのは矛盾しているのではないかという人もあろう。私もそう思う。それはそれとして、いやそれだけに排気ガスの多いところは避けられるものならば避けた方がいいに決まっている。

コース選定のうえで大切なことは、できるだけアスファルトやコンクリートの上を歩かなくていいコースを選ぶことである。体重のある者がアスファルトやコンクリートの道を歩くというのは、けっこう膝に負担をかけることになるからである。かつてジョギングをやっていた時、このことを私は体で知っていた。たとえ固い砂利道であっても、アスファルトの道でジョギングをするよりはるかに体にやさしいのだ。しかし、いまや田舎でもアスファルトやコンクリートでない道を歩くのは難しいのだ。東京で土の上を歩けるのは貴重なことである。でもそれがあるのである。明治神宮である。幸いにも歩いて20分で私の場合は明治神宮に行ける。ここをメインコースとすることにした。

次に問題になるのが、雨の日どうするかということである。雨の日にゴルフをする時に使ったカッパがあった。それを着ることにしたが、それにしても雨の日に歩くというのは決して快適なことではない。カッパを着ていても体中が濡れる。これは、ギラギラと照りつける太陽の下で歩く時に汗びっしょりとなるのとは全然違うのである。しかし、今年のように雨が多い年に、雨だからといってその日は休みということにしたのでは、"仕事"にならない。もともとが低強度の運動なのだ。消費するエネルギーは、そんなに多くはないのだ。毎日続けてこそ、効果は期待できるのだ。私は雨の日も休まないことにした。少々の雨ならばカッパで歩くことにした。激しい降りの時は時間をずらすことにしたが、それも期待できない時は大きめの傘をもって歩くことにした。これもやってみるとどうってことはないものだ。

私の場合、もうひとつの問題がある。たばこである。理想的には運動をしている時は、たばこなど吸わない方がいいに決まっている。かつてジョギングをやっていた時など、その間中はたばこは吸わなかった。また吸いたいとは思わなかった。ジョギングをしている時間は、1時間くらいであった。今度はジョギングではない。ただちょっと早めに歩くだけの低強度の運動だ。だから2時間でも3時間でも続けることはできるし、私としてはそのくらい歩きたいのだ。しかし1時間くらい歩いていると、たばこが吸いたくなる。我慢ができないわけではないが、1時間半くらいすると無性にたばこが吸いたくなる。歩くのは少しもつらくはないのだが……。たばこを持っていないとたばこを吸うために家に帰ることになる。私はウエスト・ポッシェットにたばこを入れて歩くことにした。1時間以上歩いたら、たばこを吸ってもいいことにしたのだ。たばこを一服吸うと、また1時間くらい歩くのが苦にならない。だから、天気のいい日など2時間、3時間歩くようになった。歩くという何んでもないことだが、この外にも問題がないわけではない。それはまた別の機会に触れることにする。

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