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まえがき

永田町徒然草の更新を1年半ぶりに始めるにあたり、最初のうちは、あまり肩に力を入れないものを書こうと思っていた。休眠していた1年半の間に、私の政治的な感もだいぶ鈍っているだろうし、また、政治的な発言をする力もかなり衰えてしまっていると思ったからである。それは事実だと思う。最近の永田町徒然草を読んだ方は、きっとそう感じたはずである。その最大の原因は、いま私が身をおく環境であろう。与野党が激しく激突する国会の中に身をおくときと、そこから離れているときに感じる切迫感と情報量は、残念ながらぜんぜん違う。これは、やむを得まい。

一方、そこから一歩距離をおき、報道等で政治をみる視点は、多くの国民が政治をみる目線であり、その立場からの発言は、それなりに意味のあるものだと考える。だから、やはり永田町徒然草には政治的なものが多くなることは致し方ないし、アクセスする読者の多くも、そのようなものを期待していると思う。最近のわが国の政治の動きは、実に多くの問題を含み過ぎている。昔なら国会が止まり、大臣の進退が問われるような重大な問題も、ちょっとした事件・問題として私たちの前で簡単に処理されていく。

従って、永田町徒然草のテーマは事欠かない。できるだけ、それらの問題にup to dateに言及したいと思っている私としては、こうしたこととは別に書きたいと思っていることに触れる暇(いとま)がない。そこで、永田町徒然草にぜひ書きたいと思っていたこの数ヶ月の健康生活の実践記を、別の読み物として書き綴っていくことにした。私がこれから書くことは、一義的には減量と減塩に関することになるが、これを実行する中で、私は、これまでやったことがないことをしてみた。大げさな表現だが、way of lifeのコペルニクス的転換をした。それを通じて、物をみる観点や考え方が大きく変わった。生活が変われば、物の見方や政治に対する感じ方も変わるのは当然のことである。こうしたことは、ダイエットや減塩の必要はなく、また興味のない方にも、なにがしかの参考になると思う。前置きはこのくらいにして、本題に入ろう。