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基本的流れは、変わらない。

16年02月14日

No.1811

今週も、幸いにも大過なく過ぎた。70歳を過ぎた私には、この“大過”なく1週間が過ぎることは、とても大切なのだ。だからと言って、良い事尽くめ(よいことずくめ)だった訳ではない。仕事は、それなりに大変である。しかし、仕事とは元来、そういうものである。大変なこと、難しいことを乗り越えて所期の目的を果たしてこそ仕事なのだと、私は思っている。いくら努力しても乗り越えられない事態が発生した場合が、私がここでいう“大過”なのである。

今週のニュース報道番組で多くのスペースが割かれていたのは、北朝鮮問題と不倫議員の報道であった。北朝鮮問題となると、マスコミは、何故かやけに熱心になる。“北朝鮮問題専門家”なる人々もいる。いつも、お馴染みの面々だ。しかし、わが国のマスコミの報道振りに、北朝鮮はほくそ笑んでいるのではないか。もう少しマシな報道ができないのであろうか。

“事実上の長距離弾道ミサイル”に対するわが国の政府の対応も、いつもと同じである。私がいちばん疑問に思うのは、映像で映り出される地対空ミサイルである。埃を被ったようなあのミサイルで、敵国からわが国に向かって発射されたミサイルを、本当に撃ち落とせるのだろうか。遥か彼方の赤道上空に向かって打ち出されるロケット、もしくはその一部がわが国のどこかに落ちてくる場合に備えて、“破壊措置命令”が出されたが、そんなに大騒ぎするようなことなのか。防衛の専門家の意見を、聴いてみたいものである。

今回の北朝鮮の核・ミサイルに対抗して、韓国は開城(ケソン)工業団地から撤退した。韓国政府やここに工場を出していた企業にとっては大きな犠牲を伴う措置であろうが、韓国政府は断固として、その措置に踏み切った。これは、北朝鮮にとってかなりの打撃なのであろう。韓国と北朝鮮の対立は、極めて深刻な状況となった。偶発的な衝突や事件が起きなければよいのだが…。

わが国も、独自の制裁措置を発表した。それに対して北朝鮮は、拉致問題を含む日本人に関する特別委員会を解体すると発表した。2014年5月下旬のスウェーデン・ストックホルム合意は、事実上破棄された。政府は、今回の制裁措置とは関係ない筈だと言っているが、拉致問題に対する交渉は、一層厳しいものとなった。こうなった以上、国連安全保障理事会の制裁は、断固たるものでなければならないだろう。しかし、中国はこれまでのスタンスをなかなか変えてこない。

私は、先週の動きの中では、為替相場と株価の大幅な下落が大きな出来事だと思っている。今週末(2月12日)の東京市場の終値は、14,952円(-760円)であった。この日のニューヨーク市場ダウ平均の終値は、15,973ドル(+313ドル)。たぶん、週明けの東京市場は株高に揺り戻すであろうが、日本株を売っていた外国ファンドは“空買い”をしていたであろうから、また濡れ手に粟で、大儲けをするのだろう。

「市場のことは、市場にきけ」という。私は、株の上がり下がりで政治や経済を云々するのを好まない。だから、私は滅多に株価や為替相場については書かないのだが、いまは、そうは言っていられないのだ。それは、年金基金で株を買っているからだ。そもそも私は、年金基金で株を買うのには疑問を持っている。しかし、株を買うことに踏み切った以上、年金機構はその収支を、少なくとも月次で公表しなければならないと思っている。野党は、これを政府に迫るべきだ。

円高について、私の考えを述べておこう。円安になると、日本の株価が上昇する ─ そういうパターンを、この数年繰り返してきた。しかし、円安はそんなに良いことなのか。いまなお、国際的通貨はやはりドルである。円安ということは、日本国民の富が国際的に低下するということなのである。安倍政権になって円安がかなり進んだが、国際的に見れば、日本国民の富が目減りしたということなのだ。私は、1ドル100円くらいで良いと思っている。

円安になれば日本企業は儲かるという単純な図式は、もはや成り立たない。わが国は、いまや輸入大国でもあるのだ。細かいことは言わずとも、円安になれば物価は上昇する。幸いにも、現在物価があまり上がっていないのも、原油価格が極端に落ち込んでいるからなのだ。限られた資源である原油が、長い目で見て値下がりする訳がない。一時的な現象と考えておくべきだ。

私はそもそも、アベノミクスなるモノに疑問を持っていたが、アベノミクスの失敗は、もはや明らかであろう。アベノミクスは、安倍首相と日銀の黒田総裁がセットになって進めてきた。私は、黒田総裁の顔があまり好きになれない。日銀の諸政策は“黒田バズーカ砲”などと持ち上げられてきたが、そもそも私は、バズーカ砲なるものを知らない。あまり近代的な兵器ではなく、中東の戦場などで使われている、単純な兵器だ。そんなもので日本経済の問題が解決できるなら、苦労はないのだ。

今日は、家内に頼まれたものがあったので、近所のスーパーなどに買い物に行ってきた。暖かくなるというのでレインコートで出かけたのだが、帰ったとき、下着は汗びっしょりだった。東京都内の最高気温は、20.8 ℃だったそうだ。明日は、もっと温かくなるという。そして、月曜日はグンと寒くなるらしい。昔から、よく “三寒四温”と言われた。

雪の深い新潟県で育った私には、この“三寒四温”という言葉が実感できなかった。しかし、国会議員の時に日韓議連の関係で韓国によく行って、初めて実感した。韓国の冬は、寒い。ソウルでも、氷点下10℃くらいの気温は、よくあるのだ。東京で生活している私には、とても寒い。しかし、翌日になるとそんなに寒くないのである。拍子抜けの私に向かって、韓国の人は、三寒四温ですからと平気で言う。三寒四温を経て、韓国の春がくるのだという。

最近の気象情報は、いろいろなことを教えてくれるのだが、この三寒四温というのを聞いたことがない。まぁ、朝鮮半島や中国北東部ではないのだから、あまり三寒四温とはならないのであろうが、この流れは、基本的に日本にも当てはまるのであろう。暑さ寒さであまり大騒ぎするほどのことはないのだが、基本的な流れだけは、知っていた方が良い。政治も経済も、基本的な流れを掴んでおかないと、大局を見誤ってしまう。私は、そう思っている。

今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。

  • 16年02月14日 12時57分AM 掲載
  • 分類: 1.徒然

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