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都知事選の結果について

07年04月09日

No.390

都知事選に関していえば、「奇跡」は起きなかった。都知事選だけを問題にするのはおかしいと思うが、都知事選はやはり統一地方選の天王山である。都知事選は、一地方の知事を選ぶ選挙ではない。国政の今後のあり方を占う選挙である。国政といえば、7月の参議院選挙が今年の最大の政治課題である。だから都知事選について少し詳しく分析してみよう。……

いろいろな面からみて、石原氏はヨレヨレの候補者であった。石原氏は国政の問題について、野党の対極の発言と行動をしてきた。だから野党にとっては、打倒すべき相手であった筈だし、倒す絶好のチャンス到来だったのである。石原知事は野党にとってもっとも戦いやすい候補者だったのである。ところが、この石原都知事を圧倒的に信任するような結果の選挙となってしまった。それは石原氏が強かったというより、これと対峙する野党がいろいろな面で弱すぎたからである。私はこれまでに都知事選について何度も書いてきたが、改めてその要点を述べる。

戦いを行う場合、相手をどう認識するかはきわめて大切なことである。いやこの点をハッキリさせなければ戦略も戦術もたてられないのである。野党にとっての石原氏は、その国政上の発言や行動が野党の対極にあったということであろう。オリンピックの招致や豪勢な海外視察旅行をした点ではない筈である。来年北京でオリンピックが開催される。その8年後にまたアジアでのオリンピックを招致することが実際問題として可能なのかどうか私は知らない。しかし、そのこと自体、反都民的であり反国民的なのであろうか?豪勢な海外視察旅行を問題にするというのならば、小泉前首相の多額の費用を使った外遊を国会でなぜ問題にしなかったのであろうか。

次に問題にしなければならないのは、石原氏の選挙態勢である。石原氏は自民党の推薦を受けないと言明した。しかし、自民党や公明党が石原氏を徹底的に支援することは、最初から予想されることであった。なぜならば、石原氏が敗れれば自公合体政権に飛び火することは明らかであり、ドミノ現象で被害が自らに及んでくるからである。そして実際に自民党や公明党は必死になって石原氏を応援した。自民党と公明党が、自公合体政権の命運を懸けて支援する候補に“勝手連”だけで闘おうというのは、あまりにも無謀である。都知事はそれ自体が大きな権力をもっている。その都知事の権力と国家権力が一緒になって嵩にかかって攻めてくるのである。これに“勝手連”だけで戦おうというのは、ドンキホーテ的である。

野党や無党派がもっとも期待した浅野候補の戦略や戦術は、あまりにも稚拙だった。それは、民主党や社民党と打ち合わた上での作戦だったのか、それとも浅野氏の個人の戦略と戦術だったのか私は知らない。だが、大きな選挙というものを多少知っている者からみればあまりにも稚拙であった。いや稚拙というより絶対にやってはいけないことや避けなければならないことを次から次へとやったしまった。これでは石原都政を終りにしたいと思っていた人も、付き合いきれなくなってしまう。特に無党派層と呼ばれる人たちは、民主党などに義理はない。その結果無党派層と呼ばれる人たちの間でも、浅野氏は石原氏に遅れをとってしまった。これでは浅野氏が石原氏に勝てる訳がない。

無党派層は、各候補のパフォーマンスをいちばん冷静に観ているのである。その意味で浅野氏およびこれを支持した政党の戦略・戦術・パフォーマンスを詳しく分析しておかないと、参議院選挙でも手痛い打撃を被ることになるだろう。知事選は地方選挙であり、国政の選挙(今夏の参議院選挙も含む)には直接は関係ないという弁解は、こと都知事選に限ってはいわない方がいい。都知事選以外の知事選や政令指定都市の市長選についても、いいたいこと山ほどあるがそれはこの際いわないこととする。さてもっとも統一度が高い道府県議選などについては、けっこう面白い結果が出ているようである。それについては、私も今日の新聞などで詳しくみた上で、明日書こうと思っている。

それでは、また明日。

  • 07年04月09日 10時38分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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